厚生労働省疲労研究班 (2009年度~)

正式名称:厚生労働科学研究費補助金障害者対策総合研究事業(神経・筋疾患分野)

「自律神経異常を伴い慢性的な疲労を訴える患者に対する客観的な疲労評価法の確立と診断指針の作成」を目的とした厚生労働省の疲労研究班。

(代表研究者:倉恒弘彦 関西福祉科学大学教授・大阪市立大学医学部客員教授・東京大学特任教授)

平成21年度 総括・分担研究報告書 詳細はこちら

報告書より一部抜粋

【慢性疲労症候群(CFS)における自律神経異常および深部反射亢進の検討-医療効果判定への応用の可能性】

●研究分担者:下村登規夫 国立病院機構 さいがた病院長

●きりつ名人にて、交感・副交感神経機能とバランスを検討し、深部反射についても検討。
CFS患者では、易疲労性・心悸亢進・睡眠異常・集中力低下などの中枢神経障害の症状に加えて自律神経症状も認められることが知られている。今回の検討で、交感・副交感神経のバランスに異常をきたしている可能性がみとめられた。このことが、軽度の心不全をCFS患者に起こさせたために血漿BNP値の上昇としてとらえられたものと考えられた。深部反射の亢進はCFS患者の80%で認められ、改善とともに深部反射も正常化していることから、中枢神経症状を反映していると考えられた。

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【疲労関連データの統計学的処理 自律神経機能測定の適正化- 健常者マスデータを基準として -】

■研究分担者:小泉 淳一 横浜国立大学大学院工学研究院機能の創生部門

■自律神経機能測定とその機能指標計算において,臨床において最も合理的な測定方法と計算方法を,周波数解析時系列単位の整合,起立試験区域での変動特性値定義について標準化した。また異常判定の基準値を健常人マスデータの解析から,二つの指標,LF/HFとTPから設定した。TPについては,ポピュレーションバランスを用い,加齢効果を数理的なモデルにより再現でき,自律神経機能年齢を定義できた。

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