減塩サミットin呉(2012年5月26日-27日)

食塩は自律神経にどのような影響を与えるか。

株式会社クロスウェル 藤井智恵子 黒崎多計司 永谷基

(動画 音声付:▼をクリックしてください)

■連続リアルタイム自律神経測定装置・Reflex名人・クロスウェル社製で塩分を摂取(舐める)したときの自律神経反射を測定しました。

 

■安静座位で食塩をごく少量を舐めた時の心拍自律神経反射の例です。

 

 

(Reflex名人では1拍ごとに解析しているので、統計的に前後の比較が可能です)

 

■3人測定したところ同様の変化がみられたので、母数を27名に増やしてみました。

年齢・性差は考慮にいれずT検定しました。

塩を舐める前後1分間を比較した結果です。

心拍数・CVRR・CCVLFは有意に上昇。

CCVHFは変化せず、LH/HFは平均値では上昇したもののばらつきがあり、有意差はみとめられませんでした。

 

(年齢・疾患などを考慮する必要性があると思われますが、今回は行っていません。)

■飛行機に乗る前と機内での塩を舐めた時の自律神経の反射例

 

 

■塩・砂糖・わさび・カレー粉で測定

 

砂糖・わさびで同様に測定してみたところ、著しい自律神経反射はみられませんでした。このことから食塩によるCCVLFの増加が顕著なのは、味覚による自律神経反射ではないように思われます。

自律神経が活性化されるといわれているカレー粉においてはCCVHFとCCVLFの自律神経反射がみられました。カレー粉の成分・カプサイシンが体温調節中枢に働いたのではないかと推測されます。

■自律神経中枢に塩感受性細胞があるという記述を見つけました。

食塩に対する自律神経反射は自律神経中枢への働きかけによるものなのでしょうか。

今回の測定は食塩を摂取した時の自律神経の反射がどうなのかという興味本位のものです。

今後医学的に評価いただければ幸いです。

■発表時の自律神経

 

 

今回発表中自律神経を測定しました。心拍数は140を超え、副交感神経活動は非常に小さく、緊張している様子がこのデータからもわかります。

また、あまりの緊張に不整脈が発生していました。