例年情報交換・交流の場として多くの皆様にご支援・ご支持をいただいています「臨床自律神経機能Forum」ですが、第7回は令和5 年11 月 18 日(土)に川崎市産業振興財団会議室及びZOOMを組み合わせたハイブリッド形式にて開催いたします。今回は、「自律神経機能評価の未来」というテーマで各分野の先生方のご支援を頂きながら、ご講演やポスター掲示を行う予定です。また、会場では機器展示・AppleWatchなどの自律神経解析サービスをご体験いただけます。AppleWatchの自律神経解析サービスはAppleWatch(心電測定機能付き)をお持ちであれば、遠隔でご参加の方もご体験いただけます。
zoomを組み合わせたハイブリッド形式での開催です。是非多くの皆様にご参加いただけますことを心より願っています。

日時:令和5年11月18日(土) 13:30~16:45 (会場受付:13:00)
会場:公益財団法人 川崎市産業振興財団 展示場
   神奈川県川崎市幸区堀川町66番地20
主催:臨床自律神経機能Forum
共催:公益財団法人川崎市産業振興財団
   川崎市医師会
   川崎市内科医会
   株式会社クロスウェル
対象:医療従事者・自律神経研究者

日本医師会生涯教育講座0.5単位(CC:19 身体機能の低下)を取得できます。
取得を希望される方は所属医師会をお知らせください。


講演・ポスター発表・現地:機器展示・体験コーナーあり
参加者定員:50名(現地)100名(オンライン)
参加料:2,000円
*zoomにてご参加の方はお申込み後、ウェビナーの事前登録が必要です。
第6回臨床自律神経機能Forumの様子はこちら
事務局:株式会社クロスウェル

第7回臨床自律神経機能Forum開催に寄せて

今回のForumのテーマは「自律神経機能評価の未来」です。未来予想は、殆どの場合外れますので、実際の未来はここに述べることとは異なったものになる可能性が高いのですが 、だとすればそれに対処するあるいは覚悟する上での有用性を期待したいと思います。
自律神経領域の研究テーマという観点から、最近1年間の自律神経関連論文のタイトルを概観しますと、論文数的に主要なテーマは、(1) 心拍変動の測定方法の改善、(2) 自律神経と健康状態との関連、(3) 自律神経指標による疾患の早期診断と予後予測、(4) 自律神経機能と生活習慣との関連性、 (5) スマートフォンとウェアラブルテクノロジーの活用が上げられます。心拍変動の測定法は、今から約50年前に自律神経と心拍変動との関連が見出されて以来、新しい測定法が提唱され続けています。この傾向は心拍変動の新たな利用目的が見出される限り今後も続くものと予想されます。自律神経と健康状態との関連は、さまざまな健康状態や疾患、特に糖尿病、睡眠障害、不安、うつ病、心疾患などとの関連性 の研究が続いています。自律神経指標による疾患の早期診断と予後予測も心拍変動研究の当初から続いているテーマです。自律神経指標は疾患のデジタルバイオマーカーとして、疾患リスクの評価や、早期診断、治療評価への応用がさらに広がることが期待されます。自律神経機能と生活習慣との関連性は、食事、運動、睡眠、ストレスなどの生活習慣が心拍変動に与える影響が研究され、特に、栄養摂取、食事タイミング、睡眠パターンなどとの関連が注目されています。これらの研究では、スマートフォンとウェアラブルテクノロジーの活用によって、自律神経機能評価の場所が検査室から日常生活の場へ、評価の時間軸が不連続点としての短時間評価から長期間トレンドの連続評価へと急速にシフトしています。そこから発生する膨大なデータは、ビッグデータ解析や人工知能に支えられて、一人ひとりに適した健康増進や、個別化医療の発展に貢献することが期待されます。
未来の研究テーマが、これらの傾向の延長線上から遥に逸脱して行くことを期待したいと思いますが、自律神経研究には、科学の他の分野と異なった方向のベクトルがあると思います。それは、学際的コラボレーションを生み出すベクトルです。科学の多くの分野で細分化が進むなかで、自律神経の研究では、神経学、心臓病学、消化器病学、心理学などの間のギャップを埋め、自律神経調節の全体的な理解を促進する学際的協力が必須です。この方向は、今後もさらに膨らむものと期待され、この予想だけは外れて欲しくないと思います。臨床自律神経機能Forumは正にそれを体現しているものであり、未来に向かってこの流れを推し進めていただきたいと思います。
株式会社ハートビートサイエンスラボ
早野順一郎

スケジュール

発表者をクリックすると抄録に移動します

【開会】
13:30-13:35   共催者挨拶 川崎市産業振興財団理事長 三浦淳様

 

 

 

 

13:35-13:40    挨拶 富山西総合病院 高田正信先生

 

 

 

 

【第1部】       座長:高田正信先生 富山西総合病院


13:40-14:20     講演      
腎臓リハビリテーションの実際と効果:自律神経への影響も含めて
上月正博先生 
公立大学法人山形県立保健医療大学 理事長・学長 ・東北大学名誉教授

 

 

 

 

【ポスター発表・交流会】                                                      

14:20-15:10     ポスター・交流会            
               ポスター掲示      ご来場の先生から、ポスター内容のご紹介

桜カイロプラクティック 院長 吉野和廣先生

 

 

 

 

中央大学保健体育研究所 文学部 教授 加納樹里先生


             

 

東北大学大学院 眼科 山田百合菜先生

 

 

 


東北大学大学院  吉田豊先生

 

 

 

 

機器展示・測定

【第2部】          座長       栗田正先生 医療法人社団正慶会 理事長

 

 

 

15:10ー15:35     講演      ヘルスプロモーションへ向けたスマートウォッチを活用した心拍変動解析による試み
大川原洋樹先生

慶應義塾大学 医学部 整形外科      

15:35ー16:00     講演     新型コロナウイルス感染症後に頭痛を訴えた3例の起立性調節障害の関与について
光藤尚先生
埼玉医科大学 脳神経内科 助教

【休憩】             
16:00ー16:10     休憩

【第3部】          座長       早野順一郎先生   (株)ハートビートサイエンスラボCEO

 

 

 

16:10ー16:35     講演 well-beingの確立を目指すレジリエンス健診について
萩原圭祐先生
大阪大学大学院医学系研究科 先進融合医学共同研究講座 特任教授

 

 

 

 

【閉会】
16:35ー16:40     挨拶       出川寿一先生
宮前平健栄クリニック院長 川崎市内科医会会長

 

 

 

【ポスター】 

臨床
高齢維持透析患者の心臓自律神経活動と血管伸展性の検討
筑波技術大学, 保健科学部 保健学科理学療法学専攻 教授  三浦美佐先生

瞳孔計測により精神健康状態を把握できるか
国際医療福祉大学 保健医療学部 視機能療法学科 教授 原直人先生

きりつ名人を用いて測定した自律神経機能と緑内障性視野障害重症度の関連性
東北大学大学院 眼科 山田百合菜先生

脊柱の捻じれ補正時と補正後における心拍変動由来の自律神経活動
桜カイロプラクティック 院長 吉野和廣先生

歯科治療時におけるアルコール関連障害患者の自律神経解析
国立病院機構久里浜医療センター歯科 井上裕之先生


スポーツ・予防

大学生の安静時心拍数・心拍変動をコンディション評価に活かす
中央大学保健体育研究所 文学部 教授 加納樹里先生

生体情報と主観評価を用いた効果的な運動療法の検証
東北大学大学院  吉田豊先生

タクティールケア施術者のリラクゼーション効果
公立小松大学保健医療学部看護学科 教授 小泉由美先生