心拍変動から交感神経・副交感神経がわかる理由
心拍数は、心臓のペースメーカー細胞である洞房結節の発火周期で、延髄心臓血管中枢より発した交感神経および副交感神経により、それぞれ興奮性および抑制性支配を受けています。
心拍は、呼吸と同期した脳幹の周期的活動(0.15~0.4Hz・約4秒周期に代表される周期的活動:HF:High Frequency)と血圧の変動と同期した脳幹の周期的活動(0.04~0.15Hz・約10秒周期に代表される周期的活動:LF:Low Frequency)と情動などの影響を受け変動(揺らぎが発生)しています。
延髄心臓血管中枢より発せられる、交感神経は動脈圧変動成分(LF)を媒介して伝わり、副交感神経は呼吸変動成分(HF)と動脈圧変動成分(LF)を媒介して伝わります。
心拍変動の素因は呼吸変動成分(RSA:HF)と動脈圧変動成分(Mayer波:LF)であり、交感神経はLFのパワーを、副交感神経はLFとHF双方のパワーを大きくする増幅要因となっています。